#45 新年はモロッコから、ラバトより
2024.1.11. from Marrakech (Rabat), Morocco
遅ればせながら、あけましておめでとうございます。
年末年始に書いたニュースレターがあったので、送ります。書いたまま送っていないポストカードのよう。
📍旅路
クリスマスイブに5時間の昼行バスに乗って、モロッコの首都ラバトへ。パリの友人・ユリスに再会。ユリスの親友・フェイサルがラバト在住モロッコ人で、ユリスとユリスの姉、姉の友達と4人で、ラバト近郊にあるフェイサル母の家にしばらく滞在。ラバトを起点に12世紀からの旧市街が残るフェズや、経済の中心地カサブランカに出掛けたり。
元旦の夜にカサブランカ経由で夜行バスに乗り、海沿いの街エッサウィラへ。1/4にマラケシュのファームに戻りました。
📝ラバト、フェズ、カサブランカ、エッサウィラ。マラケシュ以外の暮らし
モロッコに来て2ヶ月が過ぎているのにマラケシュ近郊で引きこもっていたのを、クリスマスからの10日間で少し取り戻した。ラバトを拠点、フェズは1泊2日、カサブランカはデイトリップで。エッサウィラには2泊。すべてパリの友人と一緒に行ったので、どちらかというと観光という形で街を見た。
なのでじっくり各地を見た訳ではないけれども、これら4つの街と比べると、マラケシュは観光客が多く、一方とてもエネルギッシュでカオティックな街なのだと知る。マラケシュは新市街と旧市街でだいぶ雰囲気は異なるけれども、道は車が多く、大量のバイクがあちこち走っている。
モロッコの大きな街には、そのほとんどで、メディナと呼ばれる壁に囲まれた迷路のような旧市街がある。このメディナの雰囲気も街によってかなり変わる。マラケシュは観光客向けの土産物がひしめき合いつつ、奥に進むにつれ地元の人が買うようなパン屋や布屋などを見かける。狭い道に沢山の人が歩いているところを、さらにバイクに乗った住民がお構いなしに走ってくる。ちょっと気を抜くと轢かれそうになるのだけど、バイクに乗る方も避ける方もプロ。そんな人だかりの直前でアクセルを踏むなんて!というところでバイクは加速するのに、どうにかやり過ごされていく。
ラバトのメディナは落ち着いていて、広い日本のアーケードのような通りもあり、細い路地に入っても穏やか。土産物屋より地元の人が普段使うような日用品の店、服の店なんかが多い。カサブランカのメディナはもう少しカオティックで貧しい雰囲気があった。フェズのメディナは全体が緩やかな丘になっているのか、高低差があり、街並みが美しい。モロッコの人々もフェズのメディナが一番美しいと言うことが多い。エッサウィラはかなり観光地化しているのだが、泊まった宿の屋上からメディナと大西洋が見渡せて、美しかった。エッサウィラはかつてポルトガルの要塞拠点として支配されていた歴史もあり、海を見渡せる要塞が残っていて、そこから大西洋に落ちる夕陽を見ることもできる。
街の特性を知るには、その国の中で沢山のものを見て、比較しないと難しいものだ。取っ掛かりを持たずに新しい国の新しい街に行き、その街の特異性を見出そうとしても、自分の常識とはあまりにかけ離れていて、日本との比較は役に立たないことが多い。何がその国の特性で、何がこの街の特性で、ということを知るには、その国の中でじっくり各地を回らないといけない。差異に注目することが特性を知ることと同義ならば、物差しは沢山持っていたほうがよい...ということは、旅が教えてくれたことの一つかもしれない。
2023年は1年まるまる、旅の年だった。ウズベキスタンのタシュケントからポルトガルのリスボンまで陸路で、そしてモロッコまで旅をした。
こういう長い旅ができる日はまた来るのだろうか、とふと思うことがある。責任も時間の縛りもなく、好きなだけ好きな場所に留まって、いくらでも各地をゆっくり見て回ることのできる時間。いくらでも人の話を聞いていられる時間。一方で頭に浮かぶ、お金、仕事、友人、音楽、家族、自分のこの先の人生のこと。
しかし、その考えはいつもすぐに打ち消す。こんなに楽しかったことが一生に一度しか起こらないなら、そんな人生はいらない。この旅だってそうやって始まった。どうせいつか死ぬのだから、自分の足で行けるところならどこまでだって行きたい。そしてそれは、優先順位を付けて用意周到に準備...したりしなくても、肩の力を抜いて、行きたい時に行きたいところへ行こう、と定める気持ち一つあれば、可能なことなのだと思う。
最近、帰国のためのチケットを取りました。
終わりの日付が定まったことを寂しく思いつつも、先のことは後で考えるとして、いま目の前にある時間を楽しんで過ごしています。2月の頭から、束の間は東京になりそうです。
ではまた、来週。







